久しぶりの帰省で気づく「親のトイレ事情」。頻尿・尿漏れは「年のせい」と諦めさせないで|蒲田の泌尿器科専門医が教えるフレイル予防
こんにちは。大田区蒲田にある「かまた腎泌尿器・内科クリニック」院長です。
8月も後半に入りましたが、暑い日が続きますね。
お盆は久しぶりにご実家に帰省され、ご両親やご親戚とゆっくり過ごされた方も多いのではないでしょうか。
ご実家で過ごす中、「父さん、夜中に何度もゴソゴソ起きて、トイレに行っていたな…」
「母さん、昔はあんなに出かけるのが好きだったのに、『トイレが心配だから』と外出を億劫がっていた」
「洗濯物を手伝ったら、尿漏れパッドがあった」
専門医として、心を込めてお伝えしたいのです。
そのような変化を、「年のせい」という言葉で片付けてしまうには、そのリスクはあまりに大きすぎます。
今回は、お盆の帰省で見逃してほしくない「親の排尿トラブル」と、それが引き金となって招く健康リスク(フレイル)、そして家族だからこそできるサポートについてお話しします。
排尿トラブルが招く、本当の恐ろしさ「フレイル」の連鎖
確かに、頻尿や尿漏れそのもので、すぐに命を落とすことはありません。
しかし、我々泌尿器科医が最も危惧しているのは、排尿の悩みが、高齢者の心と体を弱らせる「フレイル(虚弱)」への入り口になるという事実です。
トイレの悩みは、以下のような負の連鎖を引き起こします。
1. 転倒・骨折のリスク(夜間頻尿)
夜中に尿意で目が覚め、暗い廊下を歩いてトイレに行く。寝ぼけた状態で、焦って移動する。
これが、高齢者の転倒・骨折の非常に大きな原因になっています。
高齢者の大腿骨骨折は、そのまま「寝たきり」や「要介護」につながってしまうことが少なくありません。
2. 閉じこもり・認知機能の低下(社会的フレイル)
「外出先で漏らしたら恥ずかしい」「バスツアーに行きたいけど、トイレ休憩が心配」
こうした不安から、外出や人付き合いを避けるようになります。
家の中に閉じこもり、他者との交流や刺激のない生活を送ることは、認知症のリスクを高め、生きる気力まで奪ってしまいます。
3. 脱水・熱中症(身体的フレイル)
「トイレに行きたくないから、水を飲まないようにしている」
診察室でそうおっしゃる高齢の患者様は、とても多いです。
猛暑の中での水分制限は自殺行為です。脱水は、命に関わる熱中症や、血液濃縮により脳梗塞・心筋梗塞の引き金になります。
つまり、トイレの悩みを解決することは、単に快適にするだけでなく、「ご両親の健康寿命を延ばし、自立した生活を守ること」そのものなのです。
諦めないで!今の医療でできること
- 飲み薬: 1日1回飲むだけで、膀胱の勝手な収縮を抑えたり、尿道を広げて出しやすくしたりできます。症状が劇的に改善することも珍しくありません。
- 生活指導: 水分の摂り方やタイミング、座ってできる骨盤底筋体操などのアドバイスで、ご自身でコントロールできるようになります。当院には磁場を用いた体操器具(フェミゾンプラス)もございます。
「もう年だから」と諦める必要は、全くないのです。
当院ではご高齢の方に対して、数分の超音波検査で、頻尿の原因をつきとめます。
「誠意・礼譲・質実剛健」で高齢者に寄り添います
当院の信条である「誠意・礼譲・質実剛健」。
これは、ご高齢の患者様に対しても変わらない、私たちの診療スタンスです。
当院ではご高齢の方々に対する尊敬の気持ちは常に忘れないようにしておりますし、その気持ちを共有できるスタッフしか在籍しておりません。
どうぞご安心して受診ください。
家族だからできる「受診のひと押し」
とはいえ、プライドの高いお父様や、遠慮がちなお母様を病院に連れて行くのは、なかなか難しいものです。
「大丈夫だ!」と頑固になられたり、「年寄り扱いするな」と怒られたり。
「最近のお薬はすごく良くなってるらしくて、飲めば楽になるみたいだよ」
「僕も最近トイレが近くてさ、一緒に行ってみない?」
「自分のため」ではなく「子供(あなた)が心配しているから」という理由なら、「しょうがないな」と重い腰を上げてくれることが多いものです。
大田区蒲田地域の皆様へ
京急蒲田駅西口から徒歩1分の当院は、エレベーター完備でバリアフリーです。
足腰の弱い方や、車椅子の方でも安心してご来院いただけます。
「まずは親を連れて行く前に、家族だけで相談したい」
というご相談も可能です。
ご両親がいつまでも元気で、笑顔でいてくれるように。
介護が必要になる前に、私たち専門医を「健康のパートナー」として頼ってください。
よくいただくご質問
Q. かなり高齢で手術などは無理だと思うのですが、受診しても意味がありますか?
A. もちろんです! 手術以外にも、お薬による治療や生活指導など、体に負担の少ない選択肢がたくさんあります。ご年齢や体力、認知機能の状態に合わせた最適な治療をご提案しますので、安心してご相談ください。
Q. 親が「トイレに行きたくない」と言って水分を摂りたがりません。どうすればいいですか?
A. 「トイレが心配」という根本原因を取り除くことが先決です。治療で排尿コントロールができれば、自然と水分も摂れるようになります。
Q. 認知症の傾向がありますが、診てもらえますか?
A. はい、大丈夫です。 ご家族の付き添いがあればスムーズですが、可能な限りご本人のペースに合わせて診療します。実は、排尿ケアをして夜間良眠できるようになると、昼間の覚醒度が上がり、認知症状や不穏(イライラ)が落ち着くケースも多々あります。
最後に〜「親孝行」の一つとして
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お盆の帰省で感じた、親の「小さな変化」や「違和感」。
それを見過ごさず、勇気を出して受診につなげることは、旅行や食事のプレゼントにも勝る、何よりの親孝行です。
そのお手伝いをさせていただければ、医師としてこれ以上の喜びはありません。
ご家族皆様でのご来院をお待ちしています。
東京都大田区蒲田4-15-8 シュロスバッカス6F
京急蒲田駅西口 徒歩1分
TEL: 03-6715-8803
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金曜日は20時まで診療しています。
受付は15分前終了
休診日 : 木曜午後・土曜午後・日曜・祝日
監修医師
日本泌尿器科学会専門医
日本性感染症学会認定医
院長 青木洋