50歳を過ぎたら「年1回のPSA採血」を。がん征圧月間に考える、早期発見という最強の治療法。蒲田の泌尿器科専門医からの提言。

こんにちは。大田区蒲田にある「かまた腎泌尿器・内科クリニック」院長です。

9月は「がん征圧月間」であることをご存知でしょうか?日本人の2人に1人が生涯で一度はかかると言われる「がん」。

今回は、50歳以上の男性の皆様、そしてそのお父様や旦那様を大切に想うご家族に、どうしてもお伝えしたいことがあります。

現在、日本人男性が最も多くかかるがん(罹患数第1位)をご存知でしょうか?

「胃がん」でしょうか? それともタバコの影響が強い「肺がん」?実は「前立腺(ぜんりつせん)がん」なのです。

「尿の出も悪くないし、どこも痛くないから大丈夫」そう思われている方にこそ、知っていただきたい真実があります。

前立腺がんは、「早期に見つければ、命を落とすことはほとんどなく、天寿を全うできるがん」であり、

その発見のカギは、採血で分かる「PSA検査」にあるということです。

今回は、がん征圧月間に寄せて、専門医としての願いを込めて、「早期発見」についてお話しします。

なぜ「症状がない」のに検査が必要なのか

「おしっこが出にくい」「残尿感がある」「血尿が出る」

こうした症状が出てから、「おかしいな」と思って受診される方が多いのですが、実はこれらは「がんがある程度進行してから出るサイン」であることが多いのです。

初期の前立腺がんは、驚くほど「無症状」です。静かに、痛みもなく、少しずつ大きくなっていきます。

ケース1:検診で偶然見つかった方

「自覚症状は全くないけど、人間ドックの数値が高かった」といって来院された方。

この場合、精密検査でがんが見つかっても、まだ初期段階であることがほとんどです。

手術(ロボット手術など)や放射線治療で完全にがんを取り除ける可能性が高いです。

ケース2:症状が出てから受診された方

「腰が痛くて整形外科に行ったら骨転移が見つかった」

「おしっこが出なくなって運ばれてきた」

こうして受診された時には、残念ながらすでに進行していて、基本的には転移がある場合は、根治的な手術が難しいケースも少なくありません。

ご本人もご家族も、深く悔やまれる姿を見るのは、医師として本当に辛く、無力感に襲われる瞬間です。

「早期発見に勝る治療なし」

これは、ありふれた言葉に聞こえるかもしれませんが、長年の臨床経験から断言できる、揺るぎない真実です。

採血だけで分かる「PSA」のすごさ

「がん検診」と聞くと、バリウムを飲んで台の上で回されたり、胃カメラを飲んだりと、大変なイメージがあるかもしれません。

しかし、前立腺がんのスクリーニング検査は、おそらく全てのがん検診の中で最も身体的負担が少ないものです。

それは、「PSA(前立腺特異抗原)」という数値を測るための、少量の採血だけです。

事前の食事制限も必要ありません。

  • 基準値: 一般的に 4.0ng/mL以下(年齢ごとに変わります)
  • 検査時間: 数分(採血のみ)
  • 痛み: 採血の痛み

たったこれだけで、かなり高い精度で「がんの疑いがあるか」を調べることができるのです。

専門医が行う「精密検査」の流れ

「PSAが高い=がん決定」ではありません。

前立腺肥大症や、前立腺炎、あるいは直前の射精や自転車の運転などでも数値は上がります。

当院では、PSAが高かった場合、再検査でも高い場合は、以下のように段階を踏んで丁寧に対応します。

  1. 触診(検査ができない方に限り)・超音波検査: 前立腺の大きさや形を確認します。
  2. MRI検査: 必要に応じて、近隣の連携画像センターでMRIを撮影し、がんの疑いがある場所を画像で特定します。
  3. 生検への紹介: MRIなどでがんの疑いが強いと判断された場合は、確定診断(組織を採る検査)のために、東京蒲田医療センターなどの近隣の高度医療機関へスムーズにご紹介します。当院でも施行は可能ですので、相談の上決めております。

「がんかどうか分からない不安」を、一つひとつ医学的にクリアにし、解消していくのが、私たち専門医の役割です。

私の診療への想いと信条

私がPSA検査を強くお勧めするのは、決して患者様を脅かしたいからではありません。

前立腺がんは早期発見することがとても大事ながんで、早期で治療をすれば長期生存可能なデータが出ているからです。

「今年もPSAは正常でしたよ。また来年チェックしましょう」

検査結果が良いことを確認する、それも立派な「受診の目的」なのです。

大田区蒲田地域の皆様へ

当院は、大田区の「前立腺がん検診」実施医療機関です。

もちろん、区の検診チケットがない方でも、保険診療や自費診療でいつでも検査可能です。

50歳を過ぎたら、あるいはご家族(お父様やご兄弟)に前立腺がんの方がいる場合は40歳を過ぎたらを推奨しております。

ご自身の誕生月などをきっかけに、「年に1回の採血」を習慣にしましょう。

京急蒲田駅西口から徒歩1分。

「買い物のついでに」「散歩のついでに、採血だけ」

そんな気軽な気持ちで、ふらっといらしてください。

よくいただくご質問

Q. 会社の健康診断を毎年受けていますが、PSAは入っていますか?

A. ここが盲点です。 一般的な会社の定期健診には、PSAは含まれていないことがほとんどです。人間ドックなら入っている場合もありますが、通常の健診結果用紙を一度確認してみてください。もし入っていなければ、当院で単独で受けることができます。

Q. 前立腺肥大症があると言われていますが、がんになりやすいですか?

A. 肥大症があるからといって、がんになりやすいわけではありません(別の病気です)。ただ、肥大症とがんが「併発」することはよくあります。また、肥大症でPSAが少し高くなることもあるため、定期的に数値を追っていくことが、変化を見逃さないために非常に重要です。

Q. 結果はすぐに分かりますか?

A. 血液を検査会社に送って精密に測定するため、結果が出るまで数日お時間をいただきます。後日、再度受診していただき、結果用紙をお渡しして、数値の意味を丁寧に説明いたします。

最後に〜あなたと、あなたを待つ家族のために

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

前立腺がんは検診を受けるという行動で、ある程度「自分でコントロールできるリスク」です。

このブログを読んでくださったことが、あなたの、そしてご家族の未来を守るきっかけになれば、これ以上の幸せはありません。

蒲田のクリニックで、お待ちしています。

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かまた腎泌尿器内科クリニック

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監修医師

院長 青木洋

日本泌尿器科学会専門医
日本性感染症学会認定医

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