ビールが美味しい季節の落とし穴。「足の激痛」で後悔しないために|蒲田の泌尿器科専門医が教える夏の痛風対策

こんにちは。大田区蒲田にある「かまた腎泌尿器・内科クリニック」院長です。

8月に入り、いよいよ夏本番!一年で一番美味しく感じる季節になりました。

蒲田の街を歩いていても、駅周辺のビアガーデンから、楽しそうな笑い声や乾杯の音が聞こえてきます。私はと言いますと、ラグビー日本代表の試合をビールを飲みながら自宅観戦しております。

雑談はさておき、この時期になると皆様の「足元」が少し心配になってしまうのも事実です。

ある朝、目が覚めたら…

「足の親指の付け根が、パンパンに赤く腫れあがって激痛が走る!」

「風が吹くだけでも痛い!」

そう、「痛風(つうふう)」の発作です。

夏は「発汗による脱水」と「アルコール摂取」のダブルパンチで、年齢に関係なく、誰でも尿酸値が急上昇しやすい一年で最も危険なシーズンと言われています。

今回は、楽しい夏を激痛で台無しにしないために、内分泌代謝科専門医(ホルモンや代謝の専門家)としての視点から、正しい予防と対策について詳しくお話しします。

もしかして、こんな「予兆」や「習慣」はありませんか?

✅ 夏の痛風リスク・チェックリスト

  • 健診結果: 過去の健康診断で「尿酸値が高め(7.0mg/dL以上)」と言われたことがある。
  • 足の違和感: 最近、足の親指の付け根や足首に、なんとなくピリピリ、ムズムズとした違和感がある。
  • 水分不足: 水やお茶をあまり飲まず、喉が渇いたらビールや甘い清涼飲料水ばかり飲んでいる。
  • 大量発汗: 激しい運動やサウナなどで、大量に汗をかいた後、水分補給が追いついていない。
  • スタミナ食: 夏バテ防止にと、焼き肉やホルモン、干物など、こってりした食事が続いている。

特に「尿酸値が高いと言われているけれど、今まで痛くなかったから放置している」という方は、要注意です。

体の中では、血液に溶けきれなくなった尿酸が鋭いガラスのような結晶となり、関節の隙間に沈着しています。

それはまるで、「いつ爆発してもおかしくない時限爆弾」を抱えているような状態なのです。

なぜ「夏」に痛風発作が増えるのか

ビールの飲み過ぎ(プリン体の摂りすぎ)だけが原因ではありません。夏に痛風が増える最大の敵は、「脱水」です。

夏場、私たちは知らず知らずのうちに大量の汗をかきます。すると、体内の水分が減り、血液が濃縮されてドロドロになります。

当然、血液の中に溶けている「尿酸」の濃度も濃くなります。そこに、冷たいアルコールが入るとどうなるか。

  1. 尿酸を作る: アルコールが体内で分解される時、代謝の過程で尿酸が作られます。
  2. 尿酸を溜め込む: アルコールから作られる「乳酸」が、腎臓からの尿酸の排出を邪魔します。
  3. 脱水を加速: アルコールの強力な利尿作用で、飲んだ以上の水分が尿として出ていき、さらに血液が濃くなります。

専門医が教える!痛風を防ぐ「夏の飲み方・食べ方」

1. 「水」をチェイサーにしましょう

脱水を防ぎ、血液中の尿酸濃度を下げ、尿として排出しやすくします。

2. おつまみ選びで「アルカリ化」を狙う

プリン体の多い「レバー」「白子」「エビ」「干物」などを沢山食べていませんか?

これらは美味しいですが、尿酸の材料の塊です。

代わりに積極的に食べていただきたいのが、尿をアルカリ化して尿酸を溶けやすくする食材です。こちらの食品は尿路結石の予防にもなります。

  • 海藻類(わかめサラダ、もずく酢)
  • 野菜類(枝豆、冷やしトマト、ほうれん草のおひたし)
  • キノコ

3. 甘いソフトドリンクにも注意

意外な盲点ですが、果糖たっぷりのジュースやコーラなどの炭酸飲料も、体内で分解される際に尿酸値を上げます。

水分補給は、やはり「お水」か「お茶(無糖)」がベストです。

当院での診療への取り組み

「朝起きたら足が痛い!どうしよう!」

そんな時は、迷わず当院にいらしてください。

当院は内科と泌尿器科を併設しており、痛風治療も行っております。

ステップ1:まずは痛みの鎮火

発作の真っ最中(激痛時)は、尿酸値を下げる薬は使いません。結晶が剥がれ落ちて逆に発作が悪化・長期化することがあるからです。

まずは強力な痛み止め(NSAIDsなど)を使って、徹底的に炎症を鎮めます。

ステップ2:根本治療(尿酸コントロール)

痛みが引いてからが、本当の治療のスタートです。

血液検査を行い、今すぐ投薬が必要なラインかを判断します。当院ではガイドラインに沿った診療を心がけております。

その上で、体質に合ったお薬を選び、尿酸値を安全圏(6.0mg/dL以下)までコントロールします。

ステップ3:腎臓を守る

尿酸が高い状態が続くと、関節だけでなく腎臓にも結晶が溜まり、機能を壊してしまいます。この状況を通風腎と言い、慢性腎臓病(CKD)のリスクとなります。また尿酸結石を作り尿路結石となることにも注意が必要です。

泌尿器科専門医として、尿路結石のフォローや、腎機能のチェックや腎機能保護も同時に行います。

私の診療への想いと信条

痛風は「風が吹いても痛い」と言われるほど辛い病気ですが、この激痛をきっかけに、健康への意識を変え、生活習慣を改善し、結果として他の病気も防いで長生きできるようになってほしいです。

大田区蒲田地域の皆様へ

京急蒲田駅西口から徒歩1分の当院。

金曜日は夜20時まで診療しています。

「飲み会の翌朝、足の親指の腫れ、痛みがある」

「健康診断で尿酸値を指摘されたまま放置している」

そんな時は、激痛が来る前にご相談ください。

予防が大切です。

よくいただくご質問

Q. 痛みが治まったら、もう薬はやめてもいいですか?

A. 絶対にやめないでください!

痛みが消えたのは炎症が治まっただけで、体内の尿酸結晶(時限爆弾)が消えたわけではありません。自己判断で中断すると、半年〜1年以内にまた必ず発作が起きたり、知らない間に腎臓が悪くなったりします。

Q. プリン体ゼロのビールならいくら飲んでも大丈夫?

A. 確かに普通のビールよりは良いですが、安心はできません。

アルコールそのものに脱水作用がありますし、アルコールの分解過程で尿酸値が上がります。やはり「飲み過ぎない」「同量の水を飲む」ことが基本です。

Q. 患部は温める?冷やす?

A. 発作の最中(激痛時)は「冷やして」ください。

炎症が起きて熱を持っているので、温めると血流が良くなりすぎて痛みが悪化します。お風呂もシャワー程度にして、患部を心臓より高くして安静にしましょう。マッサージも厳禁です。

最後に〜美味しいビールをずっと楽しむために

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

痛風対策は、決して「人生の楽しみを奪うもの」ではありません。

むしろ、これからも長く、美味しくお酒や食事を楽しむために必要です。

通風以外にも腎、泌尿器、内科に関わることを中心に全般に診察しております。

気になった際はいつでもお気軽にご来院ください。

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かまた腎泌尿器内科クリニック

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監修医師

院長 青木洋

日本泌尿器科学会専門医
日本性感染症学会認定医

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