「膀胱鏡検査」について
「膀胱鏡検査」とは
膀胱鏡は膀胱がんをはじめとする尿路上皮がん(尿管がん、腎盂がんなど)の診断にはかかせない道具です。
無症候性血尿(他に症状のない血尿)の場合、以下条件の方に膀胱鏡検査が推奨されています(血尿診断ガイドライン2023年より)。
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- 中リスク群:
- 男性40~59歳、女性50~59歳、尿中赤血球11~25個/HPF、有害物質(染料等)への曝露
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- 高リスク群:
- 男女とも60歳以上、尿中赤血球>25個/HPF、喫煙歴あり、肉眼血尿の既往
年齢に関しては、無症候性血尿の出現後3年以内に尿路上皮がん(膀胱がんや尿管がん)と診断される確率が男性では45歳未満で0.99%(女性は0.22%)ですが、45歳以上では1.34%に上昇するため膀胱鏡検査が推奨されています。
当院ではガイドラインに準拠しつつ、必要な方や心配のある方には膀胱鏡検査をお勧めしています。膀胱鏡は無痛で施行することは難しいですが、尿道麻酔の時間も含め、男性では10分程度、女性では5分程度の短時間の検査です。検査による尿路感染症などの合併症リスク等を必ずご説明し、同意して頂いた上で施行しますので、ご安心ください。
引用:日医雑誌 第153巻・第6号/2024年9月
今年も当院をよろしくお願いいたします。
監修医師
日本泌尿器科学会専門医
日本性感染症学会認定医
院長 青木洋