
お子様の夜尿症はいつまで様子を見る?|蒲田の泌尿器科専門医が適切な対応時期と治療法を詳しく解説<
こんなお悩みはありませんか?
お子様の成長について、このようなお悩みをお持ちの保護者の方はいらっしゃいませんか?
「もう5歳になるのに、まだ夜のオムツが外せない…」「お友達はみんなパンツで寝ているのに、うちの子だけ…」「いつまで様子を見ていればいいのかわからない」「小学校入学が心配で仕方がない」
2024年5月の開業以来、大田区蒲田地域の多くのご家族から、お子様の夜尿症についてご相談をいただいています。薬物療法やアラーム治療など、様々な治療選択肢があることをお伝えしたいと思います。
夜尿症について、いつ頃受診を検討すべきか、どんな治療法があるのかを詳しくお話しします。
夜尿症は珍しくありません
数字で見る夜尿症の実際
保護者の方とお話ししていて、よく驚かれるのがこの事実です。
5歳のお子様でも、約15%に夜尿が見られるんです。これを多いと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれですが、クラスに30人いたら4〜5人はいる計算になります。決してお宅のお子様だけではありません。
6歳になると約10%、7歳で約5%と、年齢とともに自然に減っていきます。つまり、多くのお子様は時間の経過とともに自然に改善するということなんです。
お子様の身体の発達には個人差があります
膀胱の容量、夜間の尿量、睡眠の深さ、ホルモンの分泌…色々な要素が関係しています。そしてそれぞれの発達スピードには、個人差があります。
膀胱機能の発達にも個人差があるのは当然です。最終的にはほとんどのお子様が問題なく成長されています。保護者の方の心配も理解できますが、お子様のペースを大切にしてあげることが一番大切だと思います。
いつ頃から医師に相談すべき?判断のポイント
一般的な受診の目安について
医学的には、5歳を過ぎても月に1回以上の夜尿が3ヶ月間以上続くものを「夜尿症」と定義することが多いですが、受診のタイミングは以下のように考えます。
お勧めする受診のタイミング
年齢に関係なく、保護者の方が心配になった時
不安を抱えたまま過ごすより、一度専門医に相談して安心していただく方が良いです。
お子様自身が気にし始めた時
お友達と比較したり、お泊まり会を嫌がったり、お子様なりに悩んでいる様子が見えたら、年齢に関係なくご相談ください。
小学校入学前後
環境の変化がきっかけで改善することもあれば、新しいストレスで一時的に悪化することもあります。この時期の相談が多いです。
受診するメリット
不要な心配から解放されること
「何か病気が隠れているのでは?」という心配も、適切な診察で解消できる場合がほとんどです。
具体的な対策を知ることができること
生活習慣のアドバイス、最新の治療法の選択肢、お子様への声かけの仕方など、すぐに実践できる方法をお伝えします。
お子様の心のケア
医師から「大丈夫だよ」「みんなそうなんだよ」と説明されることで、お子様の自信回復にもつながります。
当院の夜尿症治療
経験を活かした包括的な診療
膀胱の容量が小さめのお子様、夜間の尿量が多いお子様、睡眠が深すぎるお子様…原因によってアプローチが変わってきます。
ただ共通して言えるのは、ほとんどのお子様で改善が期待できるということです。
最新の治療選択肢を提供
私のクリニックでは、お子様の状況に応じて様々な治療選択肢をご提案しています。泌尿器科であることをいかした解剖学的なアプローチがメインになります。痛い全く検査はありません。
段階的治療アプローチ
夜尿症の治療は、お子様の年齢、症状の程度、ご家族の希望などを総合的に考慮して選択します。基本的には負担の少ない方法から段階的に進めていきます。当院ではまず解剖学的な異常がないかをエコー検査で確認し、生活指導、薬物治療やアラーム治療を検討していきます。
1. 生活指導・行動療法
水分摂取の調整
- 日中はしっかり水分補給
- 夕食後の水分は控えめに
- 寝る2時間前からは必要最小限に
規則正しい生活リズム
- 早寝早起きで体内時計を整える
- 決まった時間でのトイレ習慣
- 寝る前の必須トイレタイム
膀胱機能訓練
- 夜尿日誌での記録管理
- お子様の膀胱容量が少ない方には推奨することがあります
2. アラーム治療(行動療法の一環)
アラーム治療とは、尿を感知すると音や振動で起こしてくれる装置を使用し、オムツに尿が流れると音が鳴る仕組みです。当院ではピスコールという治療器具を使用しています。
アラーム治療の特徴
- 薬を使わない安全な治療法
- 6歳以上のお子様が対象
- 本人の意欲と家族の協力が重要
- 効果が出るまで2〜3ヶ月程度必要
- 成功率は約70〜80%
こんなお子様におすすめ
- 本人にやる気がある
- 規則正しい生活ができている
- 夜中に起きることができる
- ご家族のサポートが得られる
経験上、アラーム治療は根本的な改善につながりやすく、とても有効な治療法です。ただし、継続には本人の意志とご家族の理解が欠かせません。眠りが深く起きない子供は継続が難しいことがあります。
3. 薬物療法
お子様の状況によっては、薬物療法も効果的な選択肢となります。最近はβ3受容体刺激薬の登場もありますが、当院では下記の内服薬から使用しています。
デスモプレシン
これは夜尿症治療で最もよく使われるお薬です。
デスモプレシンの特徴
- 夜間の尿量を減らす効果
- 口の中で溶けるタイプで飲みやすい
- 効果は服用した夜のみ
- 6歳以上から使用可能
- 副作用は比較的少ない
こんな場面で使用を検討
- お泊まり会や修学旅行などのイベント前
- 短期間での改善を希望される場合
- 他の治療法と組み合わせる場合
- お子様の自信回復のサポートとして
抗コリン薬
抗コリン薬の特徴
- 膀胱の機能を改善する効果
- デスモプレシンで効果が不十分な場合の選択肢
- 残尿がたまりやすく、より慎重な経過観察が必要
使用について
- セカンドライン治療として位置づけ
- 定期的な検査と残尿観察が必要
- 副作用への注意深い配慮
治療法の選択について
お子様一人ひとりに最適な治療を
治療法の選択は、お子様の年齢、症状のタイプ、ご家族の状況、本人の意欲などを総合的に判断して決めていきます。
私が大切にしているのは、無理強いをしないことです。お子様が納得して、前向きに取り組める治療法を一緒に見つけることが成功への近道だと考えています。
組み合わせ治療の効果
多くの場合、一つの治療法だけでなく、生活指導と薬物療法、アラーム治療と生活指導など、複数のアプローチを組み合わせることでより良い結果が得られます。
保護者の方へのサポート
心理的サポートの重要性
当院では保護者の方の心のケアも大切にしています。「決してお母様のせいではありません」「多くのご家族が通る道です」そんな言葉をかけながら、一緒に解決策を考えていきます。
蒲田のクリニックとして地域の子育て支援
お子様にやさしい環境づくり
アクセスの良さ
京急蒲田駅から徒歩1分という立地は、小さなお子様連れのご家族にもメリットがあります。ベビーカーでも楽にお越しいただけます。
診療時間への配慮
金曜日は20時まで診療していますので、お仕事をお持ちの保護者の方も、保育園の後にお子様と一緒に受診していただけます。
東邦大学医療センター大森病院との連携
もしお子様により詳しい検査が必要になった場合も、東邦大学医療センター大森病院との連携により、スムーズにご紹介できます。特に小児科、小児外科とは密に連携が必要です。
地域の子育て家庭への想い
大田区蒲田地域で子育てをされているご家族の力になりたいと考えております。
夜尿症のお悩みはもちろん、お子様の健康について気になることがあれば、どんな小さなことでもご相談ください。
専門的な知識と、親しみやすい雰囲気の両立を心がけています。
保護者の方からよくいただく質問
Q: 5歳でまだ夜のオムツが取れません。遅いでしょうか?
A: 全く遅くありません。5歳で約15%のお子様に夜尿が見られますし、個人差があって当然です。焦らずお子様のペースに合わせてあげてください。
Q: 夜中に起こしてトイレに連れて行った方がいいですか?
A: 睡眠を妨げるため、一般的にはお勧めしていません。お子様の自然な膀胱機能の発達を待つことが大切です。ただし、アラーム治療では意図的に起こすことで効果を得ます。
Q: 水分を制限した方がいいですか?
A: 日中の水分制限は必要ありません。夕方以降の調整程度に留めて、日中はしっかり水分補給してください。
Q: 小学校入学までに治したいのですが、間に合いますか?
A: 多くの場合で改善が期待できますが、焦りは禁物です。入学までに間に合わなくても、学校生活に支障がないような対策もありますので、一度ご相談ください。
Q: 薬での治療はいつから始められますか?
A: デスモプレシンは6歳から使用可能です。お子様の状況に応じて、生活指導から薬物療法まで様々な選択肢があります。まずは負担の少ない方法から始めて、段階的に検討していきます。
Q: アラーム治療って効果ありますか?
A: アラーム治療は約70〜80%の成功率があり、根本的な改善につながりやすい治療法です。ただし、本人の意欲とご家族の協力が重要で、効果が出るまで2〜3ヶ月程度かかることがあります。
Q: デスモプレシンの副作用が心配です
A: デスモプレシンは比較的安全なお薬ですが、まれに水分の取りすぎによる低ナトリウム血症などの副作用があります。適切な使用方法を守り、定期的にチェックを行うことで安全に使用できます。
最後に〜一人で悩まず、気軽にご相談を
お子様の夜尿症でお悩みの保護者の皆様へ。
夜尿症は決して珍しいことではありません。多くのお子様が通る道であり、適切な対応により改善が期待できるものです。
何より大切なのは、お子様が恥ずかしい思いをしないこと、そして保護者の方が一人で悩みを抱え込まないことです。
「まだ様子を見た方がいいかな?」「こんなことで病院に行っても良いのかな?」
そんな風に迷っていらっしゃるなら、まずは一度ご相談ください。お子様の状況を拝見させていただき、今後の方針について一緒に考えましょう。
現在では、デスモプレシンやアラーム治療など、様々な治療選択肢があります。お子様の年齢や状況、ご家族の希望に応じて、最適な治療法をご提案いたします。
泌尿器科専門医として、そして一人の地域医療従事者として、お子様の健やかな成長と、ご家族の安心のために最善を尽くします。
大田区蒲田地域の子育て中のご家族の皆様、お子様の健康について気になることがあれば、いつでも気軽にお声かけください。
皆様の子育てを、私たちがしっかりとサポートいたします。
クリニック情報
かまた腎泌尿器・内科クリニック
- 院長: 青木洋(泌尿器科専門医・内分泌代謝科専門医)
- 所在地: 東京都大田区蒲田4-15-8 シュロスバッカス6F
- アクセス: 京急蒲田駅西口から徒歩1分(西口ペデストリアンデッキの正面)
- 診療時間: 月・火・水・金 9:00-13:00/15:00-18:00(金曜は20:00まで)、土 9:00-13:00
- 休診日: 木曜・土曜午後・日曜・祝日
- 電話: 03-6715-8803
- 特徴: 夜尿症専門診療、薬物療法(ミニリンメルト・ベジケア)、アラーム治療、東邦大学医療センターとの連携、働く世代に配慮した診療時間

東京都大田区蒲田4-15-8 シュロスバッカス6F
京急蒲田駅西口 徒歩1分
TEL: 03-6715-8803
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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9:00~13:00 9:00-13:00 |
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15:00~18:00 | ● | ● | ● | / | ● | / | / |
18:00~20:00 | ● |
金曜日は20時まで診療しています。
受付は15分前終了
休診日 : 木曜・土曜午後・日曜・祝日





監修医師

日本泌尿器科学会専門医
日本性感染症学会認定医
院長 青木洋